平成19年度研究成果
1. 目的
北陸地域の各県は古来より東アジア(特に北東アジア)との交流を行っており、いまやグローバル化に向けて経済面での連携が不可欠となりつつある。北陸地域の経済資源を活用した北東アジア地域との連携を探る。というテーマを掲げて調査・研究及び討議を行なう。
2. 調査研究の方法
調査の柱を下記の5つとし、統計調査、現地調査、アンケート調査、関係機関ヒアリングなどで調査を実施した。
- 物流の把握(港湾と道路、国内/相手地域)
- 北陸地域の産業構造分析(統計データの整理)
- 海外進出企業の実態把握
- 都市のケーススタディ(テーマを持ちながら)
- 上記1~4をふまえ、地域政策の検討
調査対象地域は、主に中国、ロシア極東、韓国とした。
現地調査の概要
- 調査内容
- 1. 既成長・連携地域→上海をはじめとする長江デルタ(蘇州・無錫)、天津
- 2. 今後の成長が期待→延辺地域、ロシア極東地域
- 調査対象
- 対岸諸国関係機関-国務院、社会科学院、領事館、日本現地支援機関-JETRO、北陸各県現地事務所など

3. 研究の結果(概要)
(1)北東アジア地域の成長
中国は、2004年以降年率10%を超える経済成長率。ロシアも原油・天然ガスなどエネルギー資源の高騰を受け経済活況と社会インフラの整備が進んでおり、LB(ランド・ブリッジ)構想などがヨーロッパなどとの経済交流へも道が拓けてきた。北陸地域は地理的近接性を活かした連携ネットワークの構築が求められている。
(2)北陸地域からの海外進出実態
北陸各県の企業の対岸進出状況は559件あり、うち中国が515件と大多数。中国の内訳をみると、いずれの県も上海が 1 位を占め、華東、 華南地域への進出が多い。中国東北地方では遼寧省への進出が目立っている。
(3)北陸地域の企業への提言
地域差を見据えた進出が重要である。日本の装置や部品を現地持ち込んで、開発輸入する方法と、現地化を進める方法があり、前者は中国東北部でも延辺地域ではまだ有効であるが、大連地域は難しい。当然上海など長江デルタでも難しい。ここでは日本とほぼ同等の技術を使って生産活動を行うか、現地販売を主としないと、賃金高騰の吸収はおぼつかない。
現在、中国政府はハイテク産業、環境産業にシフトチェンジを行っている最中である。北陸地域の産業・企業はこれにあわせて「進化」することが求められている。

図.北陸地域から中国主要地域への事業所の進出状況
出展:「北陸国際物流戦略チームデータブック」(2007)より一部筆者改変
プロジェクトI「北陸地域における北東アジアとの経済連携」の研究成果は、『北陸地域づくり研究シリーズ』(小冊子、5月発行予定)に掲載いたします。配布ご希望の方は、下記までご連絡下さい。
社団法人 北陸建設弘済会 北陸地域づくり研究所〒950-0197 新潟市江南区亀田工業団地2丁目3番4号
tel. 025-381-1054 / fax. 025-383-1205
この研究成果は、当サイトでもダウンロードが可能です。下記のページをご覧ください。












